MAIN STORY

MAIN STORY一覧に戻る

STORY #2 希望の灯火

淡い光が輝いている。遠い昔、いつも遊びにいった湖畔の中の光によく似ている。

冷たい感覚がなぜか暖かく心地いい。

望むならこのままでいたい。ふと頭によぎる。私は死んだのだろうか。

足元から暗闇が迫ってきた。底が見えない。引きずり込まれる。

嫌だ…。逃げなくては。

身体が動かない。声も出ない。全身が闇に包まれた。

条件反射のように目が覚めた。

ひどく苦痛な夢を見ていた気がする。

(ここは一体。。。)

どこかの施設だろうか。周りはケガ人、女性、子供、老人がたくさんいる。

逃げ遅れたようにも見える。

「目が覚めたか」

突然後ろから、男の声がした。

振り向くと、知らない男の姿があった。

鍛えられた大きな身体つきだが、軍の人間ではなさそうだ。

「あなたは?」

「見捨てられた避難民だ」

「見捨てられた?」

「ああ、一週間前に襲撃を受けてな、俺らの町はほぼ壊滅。

 残りはここにいるので全員だ。そして誰も助けに来ない。

 見捨てられていないとすれば、人間はここだけなのか?」

「そんなことはない。まだ生き残っている。助けは呼べないの?」

「通信機があることはあるが、バッテリーがない。町中探したが、不思議と電源がどこにもない。」

「ないことだらけだ。」

男は大げさに降参するポーズをとり、嘆息した。

「ある!」

「ん?」

怪訝な顔で男が聞き返す。

「ある!私のバトルドライバーに、、

 私が乗っていたロボットに予備のバッテリーが、、、」

「ああ、あのロボットか、もうボロボロで無残な姿だ。」

「どこ?知ってるなら案内して!」

(私が無事ということは、コクピットも無事、ならそこに予備がある!)

墜落現場に到着した輝夜が目にしたのは、鉄屑と化したバトルドライバーである。

よくこの姿で無事だったとは、自分の運の強さを感じる。

輝夜は躊躇することなく、コクピットに近づく。

「おい!無茶すんな」

男のかける声を全く気にせずに、慣れた手つきでコクピットに潜り込む。

(あった!)

(持っておいてよかった。これで中も無事なら)

輝夜が手にしたのは、どこにでもある普通のドライバーセットだ。

ある科学者の手によって、輝夜専用機バトルドライバー用に調整されている。

(…いつかも撃墜されたとき、このドライバーで修理して生き還った。)

(だからきっと…。)

コクピットから非常用バッテリーとプラグを取り出す。

「通信機を貸して」

男は輝夜に通信機を渡しながら

「動くのか?」

怪訝な顔で輝夜の作業を覗き込む。

バッテリーをつなぎ終え、電源を入れる輝夜

「動いてはいる。けれど、電波が弱い…。」

一時の希望が、絶望に変わっていく。

輝夜の頭に、逃げ遅れた避難民達が思い起こされる。

(助けなくては…あの人たちを、きっと…!)

(お願い。誰か、この電波を拾って!)

祈ることしかできない自分自身に焦燥をつのらせる輝夜

つづく